なぜ証券会社はこぞって株主優待つなぎ売りを広めようとしているのか?違う視点で見てみよう!

 

株主優待つなぎ売りをおすすめしているサイトとして、今日は、証券会社側の目線に立って考えていきたいと思います。

SBI証券やカブドットコム証券などHP上で株主優待つなぎ売りのやり方や仕組みを丁寧に説明していたり、松井証券などは初めて株主優待つなぎ売りをした人向けにキャンペーンを実施したり、各証券会社は一生懸命株主優待つなぎ売りを広めようとしています。

株主優待つなぎ売りは、権利付最終日までに現物買いと信用売りを同時に行い(つなぎ売り、クロス取引)、株主優待をもらえる権利を取得しつつクロス取引することで株価変動リスクを排除するという投資家にとってすぐれた投資手法ですが、なぜ証券会社はこの投資手法をこんなに広めているのでしょうか?

このように逆の立場で考えることはとても重要で、詐欺のようなうまい話かどうか見極める上で必要な行動です。

自分にとってメリットがあった場合、「相手にはどんなメリットがあるのだろう?」と考えることで「やっぱりこんなうまい話あるわけない!」と事前に詐欺に遭わないように踏みとどまることができますし、「WIN-WINの関係になるから安心してチャレンジできるな」などと自分の行動を後押しすることにもなります。

ということで株主優待つなぎ売りを後押しするために証券会社側の目線で考えてみましょうね(笑)

証券会社のメリット

1 手数料収入が入る

まずこれがわかりやすいところですね。

さきほども申しましたが、株主優待つなぎ売りとは

(1)現物買い

(2)信用売り

を同時に行って、基本的には

(3)現渡(品渡し)

をします。

現渡とは、信用売りして返済しなければならないものを保有している現物で決済することです。

(3)の現渡は私の知っている限り手数料はかかりませんので、(1)と(2)には手数料がかかります。

株主優待つなぎ売りとはたったこれだけのことなのですが、信用売りをしていますので別の費用もかかります。

(4)貸株料

(5)逆日歩(制度信用を利用した場合かかることがある)

も証券会社は投資家から得ることができます。

信用売りするには株を借りて株を売るわけですから、借りている間金利がかかります。

そのコストのことを(4)貸株料といいます。

(5)逆日歩とは、証券会社が貸す株不足した場合あらゆる手段を駆使して株を調達してくれるわけですが、その調達にかかったコストのことをいい、このコストを投資家は支払わなければなりません。

(1)、(2)、(4)、(5)の手数料が入る投資手法なんですよね。

これだけでも証券会社的にはメリットですよね。

また、SBI証券の一般信用売り(5日短期)を利用した株主優待つなぎ売りの場合、通常のつなぎ売りより一日早くつなぎ売りをすることで現渡処理できなくなり手数料がたくさんかかってしまうが人気の銘柄の優待の権利が取得しやすくなる

(通称)フライングクロス

という手法があります。

この場合は(3)の現渡ができない代わりに

(6)信用買い(強制決済)

(7)現物売り

をすることになりますので、通常のつなぎ売りのほとんど倍の手数料を支払うことになります。

この手数料収入を手に入れたいので証券会社は株主優待つなぎ売りを広めたいという狙いがあります。

しかも、実際の株主優待を用意するのは証券会社ではなく、投資家に買われたそれぞれの会社ですから、証券会社側からすれば痛くもかゆくもない訳です。

2 株取引を始めさせる

証券会社が利益を上げるためには、主に取引の仲介をして手数料を得ることにあるわけですが、そもそも株などの「金融商品を購入したい」という投資家が存在しないと話が始まりません。

そのスタート的な役割が株主優待つなぎ売りにあるのです。

人は、リスクの嫌がります。

株主優待つなぎ売りは、一般信用売りを利用すればリスクはありませんし、制度信用と利用してもリスクは計算できます。

その点でも株主優待つなぎ売りは導入にうってつけなんですよね。

また、新規の投資家だけでなく、かつて証券会社の口座を作ってがほとんど取引をしていないような眠っていた投資家にも株の取引を再開させたいという狙いもあるでしょう。

3 株主優待つなぎ売り→別の取引に

証券会社は、株の売買以外の様々な金融商品を扱っています。

株主優待つなぎ売りをきっかけに株の取引を始めた投資家は、必ず様々な金融商品の情報に触れるようになります。

しかも株主優待つなぎ売りのルールを頑なに守ってそれだけやっていれば、ほぼ間違いなく利益が上がっていきます。

そうなると「もっといいのはないか?もっと儲かるのはないか?」となってくるのは必然です。

いずれは別の取引も始め、証券会社はまた別の手数料も得ることができるようになるのです。

食品売り場の「試食」みたいなものです(笑)

口座開設キャンペーンや株主優待つなぎ売りキャンペーンに証券会社は広告宣伝費をかけて、将来の利益を得ようとしているのですね。

もう一つの登場人物「株主優待を設定している企業」

しかし、もう一人株主優待つなぎ売りには登場人物がいますね。

「株主優待を設定している企業」です。

この企業側にほとんどメリットがないので、株主優待つなぎ売りは倫理的にいかがなものかという議論があります。

そもそも株主優待とは、自分の会社が好きで長期間保有してくれている株主さんに感謝の気持ちを提供したいという趣旨があるわけです。

悪く言うと、株主優待つなぎ売りは、権利付き日の付近数日だけ株主になって株主優待を泥棒する手法とも言えます。

確かにそういう風にも見えて、株主優待を設定している企業側には全くメリットがないとも思えます。

しかし、私はそんなことないと考えています。

株主優待つなぎ売りをしている投資家は、いい株主優待をもらえる会社を探します。

全く知らない会社でも株主優待さえ良いものであれば、つなぎ売りをしてその会社の株主になります。

その最中に「この会社はどんな会社なんだろう?」と会社の情報を調べます。

株主になると、株主総会のご案内などが届き、その会社の財務状況、現在の会社の取り組みなどを知ることができます。

また、結局手に入りませんが、配当金も一度はもらえるので「この会社こんなに配当金もらえるんだ。株主優待も良いし長期保有してみようかな」

ともなります。

さらに人間は全く知らないことをするのにはものすごい抵抗がありますが、少しでもその物事に触れていると圧倒的に行動しやすくなります。

知らない商品でも「あの株主優待つなぎ売りをした会社の商品か。買ってみようかな」

ともなり得ます。

さらにさらに、人間には「返報性の法則」というものが備わっています。

「何かものをもらったら、何かをお返ししなければならない」という気持ちが生まれてくることです。

あなたも経験がありますよね?

先ほどの試食の例もそうです。

狭い視点では、「株主優待を設定している企業」にはメリットがないようにも見えますが、決してマイナスの側面だけではないのです。

ただし、間違いなく株主優待を用意するのに多大なコストが企業側にかかるのは間違いありません。

それを無駄なコストにするのか、活きるコストにするのかは企業側の戦略・力量が問われると考えています。

まとめ

いかかでしょうか?我々投資家にとってメリットがある株主優待つなぎ売りは、証券会社にとってもメリットがたくさんでしたね(笑)

「WIN-WIN」の関係なわけですから安心して株主優待つなぎ売りを始められますね!

広く考えれば「3者ともWIN」なわけですから何も心配する必要なありません。

しかし、最後にこれだけは言っておきます。

「 投資の成否は、死ぬまで・最後の取引をしないとわからない」

ということです。

株主優待つなぎ売りは、投資家にとってメリットの大きい投資手法です。

しかし、証券会社側や企業側の視点で見てきたような側面もあります。

投資から利益を死ぬまで出し続けるためには、自分をしっかり自制してコントロールしていくことが求められます。

ちょっと利益を出したからといって、慢心することのないようにしたいですね。

 

 

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